ウクライナの歴史アニメーション/経済はまだまだ遠い道のり、という現実
ウクライナの国としての信用度は相変わらず芳しくない
格付け機関のレポートでは「既得権益と蔓延する汚職が、改革の進展を妨げ改革の進展を阻み、国際的な債権者との関係を混乱させている。」と書かれる始末。
楽しそうな国だが、ビジネスを考えると課題も多いというのが現在の共通認識のようだ。
あまりしっかりしていても面白くなさそうだが、ある程度は安定した枠組みがあると将来関わりを持ちたいものにとってはありがたいとは思う。もっとも個別取引ならいろいろな方法はあると思う。
ウクライナ財務省のウェブサイトで公表されている情報では、
格付け機関 格付け 見通し 更新期日
“Fitch Ratings” B/B Stable 26 February 2021
(Fitch)
"Standard & Poor's” B/B Stable 12 March 2021
(S&P)
“Moody's Investors Service” B3 Stable 12 June 2020
(Moody’s)
いずれも「投機的で高い信用リスクを内包する状態である」とされるシングルB格付相当である。投資適格となるのはBBB-(Baa3)以上なので、あと6ノッチ上げる必要がある。
もっとも、ウクライナ側にも言い分があって、2014,15年ころはC格まで落ちたのを盛り返してきたのだから評価してほしい、と言いたいらしい。格付けの推移を財務省の同じ場所に添付している。
https://mof.gov.ua/storage/files/Dynamics%20of%20Ukraine's%20sovereign%20credit%20ratitgs%20(2004-2021)(1).doc
そもそもこれだけ信用度が低いと債券を発行できないし、外部機関の支援がないと市場からの資金導入もおぼつかないだろう。
ODAで資金を注ぎ込んでも腐敗などで闇経済に沈んでしまい、産業部門の健全な育成にはまだまだ道のりは遠そうだ。なぜ一見楽しそうな国なのに外部の評価になると低くなるのだろうか。
おそらく答えは見つかっているはずだが、素人なりに調べて、語学学習のモチベーションを維持するとしよう。
そろそろコロナもひと段落するとIMFもArticleⅣ consultationを再開してウクライナ経済の評価を行うだろう。今年はどんな表現で酷評するのだろうか。
有名なロシアの小説の書き出しを一部借用すると、経済・財政のバランスがが好調な国に対する評価は同じような高評価の表現であるが、評価の低い国に対する評価・分析はそれぞれにユニークである、といったところか。やはり問題のある国についての分析レポートは興味深い。
さて、厳しくて見通しのないことばかり書いてしまったので、ここはスィッチして、ウクライナの歴史アニメ動画を見つけたので紹介させていただく。但し、いつの世も歴史には見る方により異なった見方がありうると思っていただければ幸いである。
The Animated History of Ukraine
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